SSブログ

満開の桜が見せるイメージは。。。 [気ままにessay]

 ここのところ体調を崩し、ブログはお休みしていました。
 ゆっくりしたいのですが、新年度になっていろいろとお役目も回ってきました。
 必要最小限のことだけこなして、過ごしています。
 (まだ暫くはインしない日も多いと思いますが・・・。)

 そのような中、15日の火曜日に、実家のお墓参りに行きました。
 冨士霊園まで、しかも5等日でしたので、道路の混み具合も想像されて、自分の体調を考えると正直あまり気乗りしませんでした。
 それが、父が「向こうは、桜が今丁度満開らしいよ。」と何度か誘いに来るので、『ああ、年寄りだけで行くのが不安なんだなぁ、きっと。。。』と思い、出掛けることにしました。
 (元気な頃の父でしたら、「無理」と一言言えば「あ、そ」で終わる人でしたから;^^)

 往きは案の定渋滞につかまり、ちょっときつかったです。
 お墓参りに行く途中で自分が逝っちゃうんじゃないか、なんて悪い冗談が頭を過ったりしながらも、2時間以上掛かって到着しました。
 でも・・・この日行って良かったです。
 桜が本当に満開でした。
 しかも、1枚の花びらすらまだ散っていない・・・。
 こんなタイミング、初めてです。
 
2008.04.15:冨士霊園

2008.04.15:冨士霊園

  メインストリートは車や人の数がたくさんですが、お墓のある所は閑静で、ウグイスの声が響き渡る以外、もろもろの雑音は聞こえてきません。

2008.04.15:冨士霊園

 祖父母が眠るお墓の前で、思いました。
 私の代までなんだな~ この人たちが生きていた頃を知っていてお参りできるのは。
 こんなことあったね。
 あんなこと言ってたね。
 そんなふうに、故人と直に関わりをもっていた思い出を語れるのは。

 「俺ももうすぐそっちに行くよ」と父が墓石に向かって語りかけています。
 毎回毎回、もう耳にタコです。(ありがたいことに^^)
 最近の私にすれば、こちらの方が先に入るのでは?などと思えます。
 あれ?  そう言えば、私はこのお墓に入るのじゃないのね~;

 。。。。。
 私は死んだあと、「墓」に入りたいかしら?
 遺灰は海に撒いてほしい ─
 どこかに、そんな思いを抱き続けています。
 『ま、その時が迫ればどう思うかよね』
 線香の煙が、そよそよと吹く風にさらわれるのを眺めながら、
 『この静けさもまた捨て難い』
 などとふと思ったりして。

2008.04.15:冨士霊園

2008.04.15:冨士霊園


 静寂の中で満開の桜のもとに佇むと、不思議に「死」について考えます。
 そして坂口安吾の「桜の森の満開の下」ならずとも、桜には、何か現実離れした、人の心を惑わす「妖(あやかし)」が宿っているようにも・・・
 あちらの方へと魅入られ、惹き込まれないためにも、お花見では古来酒盛りして騒ぐのかもしれません。
 (人事不省ならばダイジョブそう^^;)

 帰りは道路もスイスイで、助かりました。
 下界の、もうとっくに花が散り終えた桜の木々が、視界の端を流れていきます。
 そうしてそれに連れて、私の遺灰が碧い海を漂う幻想から、少しずつ醒めていきました。
 車中父と母が、「桜が本当に綺麗だった、素晴らしかった!」を連発していました。
 やっぱりこの日行って良かったです。


タグ: 冨士霊園
nice!(12)  コメント(19)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 12

コメント 19

風子

体調はいかがですか?
この時期、気温の差が激しいので、十分ご注意くださいね。
霊園に続く道路の桜並木は壮観ですね。
満開の花の墓地に眠っているご先祖を偲ぶと、
こちら側の人間としては 心が安らぐ思いがしますね。
>遺灰が碧い海を漂う幻想・・・
昔は桜には妖艶な怪しさが宿っているとされていたんですよね。
ましてや墓地の桜ですもん、必然と。。(笑)
私も 山か海に散骨したい旨、
方丈さんに話した事があったんですよ。(笑)
亡骸が墓に眠っている事で、心の支えになりますよと。
次の世代の人にも与えてやりなさいということでした。
言われてみたら、そうかも!なんて、単純に思いましたね。^^
海に散骨するのに、船舶の使用許可がいるんですって。
これも方丈さんに言われました。
なんか現実的で嫌になりましたけど。(笑)
満開の桜を観られて、良いお墓参りでしたね。^^
by 風子 (2008-04-18 18:05) 

スー

素敵な霊園ですね。
まだ、生存中の母は、船で太平洋の真ん中にあたりで、
水葬にしてもらったら、ロマンチックねえといっておりましたので、
客船乗員の方に、その話をしたら、
海に粗大ゴミを捨てるのは、禁じられてます、といわれました。
そうか、粗大ゴミかあ、と母と笑ってしまいました。
by スー (2008-04-18 18:24) 

畑の帽子

桜が見事に満開ですね。 
こんな美しい桜の中にいたら よその世界へ行ってしまいそうです。(と、常々思っています) ^^;
皆さん海へというご希望が多いのですね。実は私も。
でも、現実的な問題がいろいろありそうですね。(笑)
お体お大事に、こちらの世界にしっかりと留まって楽しい記事を読ませてくださいね。 ^^v
by 畑の帽子 (2008-04-18 20:02) 

みほ

本当に桜が 綺麗ですね(≧▽≦) 
こういうところに行くと 
心が落ち着くって わかる気がします 
親孝行な行いされましたね♪ 
新年度 私も 役員がまわってきて
やることが多くて 
へろへろになりそうです。。
お互い なんとかこなしていきましょうね
by みほ (2008-04-18 21:21) 

たらこ太郎7

あはは、私のほうが、インできていませんから^^;
体調、よくなりますように。
 
どこまでも続く桜並木、大振りの枝垂れ桜も素敵です!
自然溢れる丘陵の地なのできっとご先祖様も喜んでいることでしょう。

うーむ、海ですか・・・。以前テレビで鳥葬ってのもありましたが(*_*)
私もお腹周りを気にしながらお墓も気にしないといけないかな??

by たらこ太郎7 (2008-04-18 22:42) 

タックン

ご両親とのお墓参り 墓地に向かって話しかけるお父様
それを見守るパキちゃんさん・・目に浮かぶようです。
こんな日常の中で いつの間にか死になじんで行くのですね。
あの世にも こんな満開の桜が咲いているといいな^^

私は 自分の墓(ドリームの合葬墓地が当選しました)が決まったら
不思議なほどホッとした気持ちになりました。
by タックン (2008-04-18 22:50) 

真夏

すご~い!
桜が満開ですね~。 素晴らしいです。
わたしも桜見ましたが、あちらの方へ惹き込まれないでよかったです^^
ご両親が喜んでくださってよかったですね。
by 真夏 (2008-04-19 08:47) 

パキちゃん

☆風子さん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
不摂生が祟った自業自得で健康を害し、自分でも呆れています。
これからは、健康を保つことを意識して生活していこうと思っています。(今さら;)
1~2枚目のこの道路も霊園の敷地内でして、桜の下は広く遊歩道が設けられ、墓参客以外の人もたくさんお花見していました。
>ましてや墓地の桜・・・
  そうそう、それなんです。何か感応する条件が揃ってますね。
お参りをする両親の姿を見ていると、「死んだらお墓に」と、これが自然な有りようにも思えるのですが。。。
これは宗教観のこともあり、いつも私のどこかに引っ掛かってるように思います。
まだまだ先のことと思っていましたけど、ね。
もしかしたら、そんなに先のことでもないかもしれないな~ って ^^; 
どうしたい、と結論が出るまでは死ねない気分です。
by パキちゃん (2008-04-19 09:37) 

パキちゃん

☆スーさん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
粗大ゴミ とは・・・・;^^
そのように言われると、ぐうの音も出ないようなw
でも、やはり「海に」とお考えの方多いですね。
「宇宙葬」なんてものも、そのうち一般的に語られるようになったりして。
お墓に入る前の段階の話ですが・・・生前に、自らプロデュースしてお葬式をやっちゃう人とかいるじゃないですか。
自分もやろう、とは思いませんが、何がそうさせるのか、少し解る気がします。
by パキちゃん (2008-04-19 09:54) 

パキちゃん

☆xml_xslさん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
by パキちゃん (2008-04-19 09:56) 

パキちゃん

☆畑の帽子さん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
これまで何回もこの時期にお参りしていますが、これほどに咲き揃っているのを見たのは初めてで、最高でした。
この写真では、あの壮観さを余すところなくお伝えすることができずに、ちょっと残念;^^
>皆さん海へと・・・
 ほんと、そうですね。海に撒く、つまり「海に返る」ようなイメージがありますからね、要は「土に返る」か「海に返る」か・・・。
でも、「現実的な問題」は、確かにこちらの世界に引き戻してくれますネw

軽く体を動かした方が良いということで、少しずつ庭のこともやり始めています。
すぐ息切れするので、小さなシャベルでしゃくしゃくと掘って、届いたルッコラ、ピーマン、ししとう の苗を植え付けました。(プランターですが。)
畑の帽子さんのお野菜みたいに生るといいなぁ。。。
by パキちゃん (2008-04-19 10:38) 

パキちゃん

☆納豆(710)な奇人さん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
by パキちゃん (2008-04-19 10:39) 

パキちゃん

☆みほさん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
父が周りの景色を見渡しては、何度も何度も「綺麗だ、綺麗だ」と繰り返していたのが印象深いお墓参りでした。
今年度、別のふたつの組織で役員が重なり、おまけに体調不良ときて、
何だかな~; って感じです。
どちらも順番制なんですけど、順番って、公平なようでそうでもないような・・・
どうせできることしかやれないので、他人様から見ればさぼっているようにしか見えないでしょうけど。
いい加減さと図太さで乗り切る予定ですw
by パキちゃん (2008-04-19 11:42) 

パキちゃん

☆たらこ太郎7さん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
>体調、よくなり・・・
 ありがとうございます^^ 自制心が問われる療養となりそうです。
枝垂桜は、一際目を引く立派な樹でした。
ここは、長崎を引き払ってこちらに来た祖父母も、生前一緒に見学に来てたいそう気に入り決めたそうです。
>鳥葬ってのも・・・
 鳥葬~w  いろんな文化慣習がありますから、コメントしにくいですが・・・
私は火葬がいいかなぁ、やっぱり^^
by パキちゃん (2008-04-19 12:22) 

パキちゃん

☆タックンさん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
私が幼い頃の、古い話から入りますが・・・。
祖父母は長崎で旅館を経営していたので、父が東京から長崎に転勤してからの4年間、母は私を連れて毎日のように自宅から手伝いに出向いていました。
私はいつも、一日中祖父と一緒に帳場で過ごしていました。
旅館の女将は超多忙ですが、旦那はそうでもないということで、女中さんや子守りのねえや任せにせず、祖父が私の傍にいてくれたのです。
今思えばずい分と可愛がられて、たくさんの思い出があります。
年月を経て祖父をこの茅ヶ崎の家で看取り、仏壇に花を供え、年に数回お墓参り・・・
そのような中で、少しずつ「死」は特別なことではなくなり、タックンさんの仰るように「死になじんで」来たように思えます。
「死になじむ」とは、深く考えさせられる言葉です。
それから、あの暖かい雰囲気の合葬墓地、ご希望通り決まって良かったですね^^
by パキちゃん (2008-04-19 15:50) 

パキちゃん

☆greensさん  初めまして。ご訪問頂きましてありがとうございました^^
by パキちゃん (2008-04-19 15:53) 

パキちゃん

☆真夏さん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
都合がつけば、毎年4月の中旬頃が、実家の春のお墓参りとお花見です。
お花見のためにお参りが4月にずれ込むのを申し訳なく思うのか、毎回母はお墓に向かってまず、「お待たせ致しました」と頭を下げますw
人込みから離れて桜の中にいると、吉野の桜のようにこちらが桜に見られているような感じではありませんが、時々夢幻の境地になります。
「お~い、戻って来いよぉ」と呼び戻されないと、いつまでもそこに居たい気がして戻れなくなりそうですよ;^^
by パキちゃん (2008-04-19 16:27) 

パキちゃん

☆田吾作さん 、月夜さん  ご訪問頂きましてありがとうございました^^
ご訪問へのお礼が遅くなりまして失礼致しましたm(_ _)m
by パキちゃん (2008-05-08 08:21) 

バーバリーブラックレーベル

I really like your blog.. very nice colors & theme. Did you make this website yourself or did you hire someone to do it for you? Plz answer back as I'm looking to create my own blog and would like to find out where u got this from. cheers
by バーバリーブラックレーベル (2013-07-31 21:55) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。