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あの街で見つけた懐かしい風景 [街の風景 / taverna]

 ちょっと前の話になりますが・・・5月4日、とある街を散歩しました。

 ハズが育ったところ、義父母の家から少し離れた界隈です。

 義母とウチら家族との4人でプラプラと。

 特別珍しいものがあるわけではないですけど、私には、自分が育ってきた場所とはまた異なった雰囲気があり、趣あるように感じます。

 まず、
 これ、銭湯です。「宝湯」。
 ここには、娘も小さい頃おばあちゃん(私の義母)に連れられて入りに来た事があります。旅行に行った時みたいで、楽しかったようですよ。

 それから、
 こちらはけっこう有名な銭湯で、
時々TVの取材なども来る(という)「大黒湯」。
 私は銭湯というものに行ったことが無いのでわかりませんが、何だか面白そうです。最上階には『千と千尋・・』の湯婆婆がいそう。。。

 ノラちゃんがのんびりひなたぼっこ
 この辺は野良猫を多く見かけますが、どのコもビクビクしたりしていません。きっと商店街の人々と代々共存(?)しているのでしょうね。いわゆる「街ネコ」なのでしょうか。

 暫く行くと、
 「石黒のあめ」との看板のお店が。

 今も昔ながらの製法と売り方で、
義母が知る限り、半世紀くらいはこうしてお店を開いているそうです。飴はお店の奥で作っています。

 お向かいにある御煎餅屋さん。
 こちらも同じくらい昔から営業していて、やはりこの奥で手焼き煎餅を作っているそうです。

 商店街から横路に目を転じるとこんな看板が;
 『何がユニークなのだろうか』と興味をそそられます。近寄ってみるとクリーニング屋さんでした。(クリーニング方式がユニークとのことらしいです。)

 また歩いて行くと「やなか珈琲店」とのお店がありました。
 「懐かしい」のとは違うけど、ちょっとシャレた珈琲豆屋さんだったので載せました。
 こちらでローストして挽きたてのコーヒーも頂けるので入ってみました。

 コーヒーの生豆がたくさんありますね。

 買った豆は、「マンデリン・スーパー」
で、ローストの度合いは「エイト」にしました。焙煎してもらう間に飲むコーヒーを注文して待ちます。
 この時は暑かったので、私はアイスコーヒーにしましたが、とても美味しかった!(飲むのに夢中で、写真を撮るの忘れました。)

 この大きなストーブみたいなのが焙煎機。

 店の入り口には近所のネコちゃんが。
 ネコ大好きな娘が話し掛けると、このネコちゃんお愛想を振りまいて、
 「あたし、おデブな訳じゃないの。もうすぐお母さんになるのよ。」と答えていました^^

 ここは先程迄とは違う街筋。旧日光街道。
 なんとなくここがどこら辺か、馴染みがある方はお判りになるでしょうね。
 そう、ここは東京の足立区は北千住でした^^
 今では北千住駅周辺は、かなり大きな規模の商業地として賑わっていますが、ちょっと離れれば、まだ江戸時代に宿場町として栄えた名残のような建物が保存されていたり、戦前・終戦直後から営業している個人商店などがあったりと、味わい深い下町情緒を感じることができます。

 もともと繊維問屋だったという旧家。
 旧街道が賑わっていた時代には、きっと繁盛していたのでしょうね。

 ここは槍かけだんごの「かどや」。
(この外観に騙されてはいけません;)とっても有名なお団子屋さん。
 写っているはお客さんは3人ですが、この後すぐに5人になり、いつもだいたい客足が途切れることありません。みたらしや漉し餡のお団子を、かなりお年寄りのお婆ちゃま2人がすぐ見えるところで手作りしています。
 私の前に並んでいた今時のファッションをしたお兄さんが
 「みたらしと漉し1本ずつ」
と売り方のご店主に言えば、
 「持ち帰り?今?」
と訊かれ、
 「今」
と答えると、10cm.四方程に切った和紙のような紙の上にチョイチョイとそれらをのっけて「はいよ」と渡されていました。
 ちょっと離れた所で、お兄さんモグモグ美味しそうにお団子食べて、串をお皿の紙にくるんでゴミ箱にポイッ。ロン毛を靡かせて去って行きました。
 地元っ子の食べ方、という雰囲気がにじみ出てて、何かいい感じ^^
 私達はおみやげに5本ずつ買ったのですが、これまた写真を撮らずにお腹の中に収まってしまいました;

 中にお地蔵さんが2体いらっしゃいます。
 この地域の人々が、厄除けや商売繁盛の願いを込めておまつりし、小奇麗にお掃除しているのが見て取れました。

 ここにもノラちゃんが。
 連休中で留守のこの家の人達が帰って来るのを、玄関の前で心待ちにしている様子でした。

 「あそこにあるあの店は、幼馴染みの○○のウチだよ」
 「この店のおばさん、まだ元気にしてるかなぁ」
 「よく○○のとこのおっかねぇ親父さんに怒鳴られて、向こうのあの塀の上を走って逃げたっけかw」
 
 そんな彼の思い出話を聞きながら白昼の静まり返った路地の奥を覗くと、腕白で名を馳せた少年時代の誰かさんが元気いっぱいに駆け抜けて行く・・・そんな幻を見たような気が・・・。

 ほんの2時間ばかりでしたが、表通りから見える典型的な現代の街並みとはまた違って、昔からの地元の人々の生活の息吹が感じられる、ちょっと懐かしい気分になる散策でした。


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コメント 19

懐かしい町並み、いいですね。
我が地元では、田舎なのに殆んど古い町並みがなくなってきています。
寂しいですね。
銭湯が、銭湯らしく残っているのが嬉しいですね^^
羨ましい“ぶらり”ですよ。
by (2006-05-20 22:35) 

タックン

猫たちの姿を見ていると、この町の住み心地の良さがが伝わってきます。
北千住ですか・・・昔弟が学生時代に住んでいて、何度か訪ねたことがあります。アパートが銭湯の裏でしたが、もしかしたらご近所だったかも(^^)。
やなか珈琲店、谷中で同じようなお店に入ったことがあります。
by タックン (2006-05-20 23:11) 

懐かしい町並み、楽しそうな散策だったようですね。ご家族でのほんわかな散策の雰囲気が伝わってきます。
by (2006-05-21 05:23) 

トム

よい雰囲気の街ですね、銭湯なんかぶらっと入ってみたいです。
by トム (2006-05-21 06:16) 

パキちゃん

>シンナツさん  nice!&コメントをありがとうございます^^
こういう、時代を生きて来た歴史みたいなものを感じる商店街も少なくなって来ました。
この辺りも少子化の影響か、子どもの姿がとても少なかったです。
どんどん様変わりしていくのかと思うと、私も少しさみしい気がしました。
by パキちゃん (2006-05-21 08:48) 

パキちゃん

>タックンさん  nice!&コメントをありがとうございます^^
そうですか^^ もしかしたら、ほんとご近所だったのかも知れませんね。
珈琲店は、リーフレットのチェーン店欄で「谷中店」がトップに出てました。
(「やなか」ですからw;)焙煎したり挽いたりしている時の香りがいいですよネ!
by パキちゃん (2006-05-21 08:56) 

パキちゃん

>みちあきさん  nice!&コメントをありがとうございます^^
どこと目的地をもたず街中を散歩するのも、新鮮な発見があったりしていいものです^^
代替わりしたのを汐に畳まれたお店も多いと聞きます。
娘にも「パパの育ったところ」を今のうちに心に留めておいてほしいなぁ、と思いました。
by パキちゃん (2006-05-21 09:08) 

パキちゃん

>ホシさん  nice!&コメントをありがとうございます^^
銭湯、私も今度入ってみようと思ってますw
駅周辺の新興の商店街はけっこうどこででも見かける景観ですが、
こういう古くからある街筋は個性が感じられて心惹かれました。
by パキちゃん (2006-05-21 09:22) 

トム

鎌倉も同じ匂いがしますよね。小町通りとか御成通りとか。
by トム (2006-05-21 20:44) 

miho-rin

ホント懐かしい町並みですね。
一度 北千住 行ったことがあります。
仏事だったので、サクッと帰ってきちゃいましたが
今 思うと きょろきょろするくらいの余裕があっても
良かったかもしれませんね…
今度はゆっくり行ってみようかと思います
by miho-rin (2006-05-21 21:56) 

パキちゃん

>くまくまさん  初めまして。nice!をありがとうございます^^
by パキちゃん (2006-05-21 23:10) 

パキちゃん

>ホシさん
え~っと・・・小町通りほど賑わっててオシャレな雰囲気ではないです(^^;)
でも表通りから外れたら、少し似た感じもありそうですね。
元々観光客は殆ど見かけないので、「流れ者」「異邦人」感覚を楽しむには、
北千住ならバッチリです。
by パキちゃん (2006-05-21 23:30) 

パキちゃん

>みほさん  nice!&コメントをありがとうございます^^
「ただ通り過ぎて来ただけの町が、なんと多かったことだろうか。。。」
何故か最近よくそう思うのです。
縁があったところにはゆっくり目を向けて見るのも良いかな、と考えるようになりました^^
by パキちゃん (2006-05-21 23:44) 

お散歩爺

北千住探訪記・・・面白かったし、懐かしかったです。
私の小さい頃は銭湯しかありませんでした。あちこちの銭湯に入りましたよ。
駄菓子屋なんかも懐かしいです。お店や看板、お宮さん、全てが懐かしいね。
古い家並みや、様々なお店風景など癒されました。ありがとう。
by お散歩爺 (2006-05-22 09:35) 

三丁目の夕日に出てきそうな雰囲気が残っていますね。
by (2006-05-22 15:18) 

パキちゃん

>旅爺さん  nice!&コメントをありがとうございます^^
こちらこそ^^ そのよう仰って頂いたら嬉しくなりました。
実は少し離れた場所にある駄菓子屋さんは、もうお店をやめてしまっていました。
よく話に聞いていたので、一度訪ねてみたいものだと思っていたのですが・・。
by パキちゃん (2006-05-22 23:40) 

パキちゃん

>にの♪さん  nice!&コメントをありがとうございます^^
その時代の雰囲気が漂った場所が、まだまだ残っていました。
でも「耐震」の関係で駄菓子屋さんがビルに建て替わってたり、なんてこともw
(にの♪さん、ウチのハーボットのミカエルにお名前を教えて下さってありがとうございました^^)
by パキちゃん (2006-05-22 23:50) 

タイムスリップしたような町並ですね。
近所の銭湯どんどんなくなりました。
でも、わたし東京の銭湯のお湯熱くて入れませんでした!
by (2006-05-23 05:26) 

パキちゃん

>プリンちゃん  nice!&コメントをありがとうございます^^
そういうこともあるのですね。自分の好みの湯温にはできないですものね~;
やはり江戸っ子は、熱~いお風呂が好きなのでしょうか。
「銭湯の文化」がこのまま廃れていくのも惜しい気がします。(早く入りに行かなきゃ;)
by パキちゃん (2006-05-23 19:19) 

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